庚申山とは?
栃木県足尾にある標高1892mの山です。庚申講の信仰対象として知られ、また「南総里見八犬伝」には化け猫退治の舞台として登場します。
特別天然記念物の食虫植物コウシンソウの自生地があり、登山愛好家を中心に、このコウシンソウの花を見ることを目標に訪れる人も多いようです。
ただ、岩場を鎖づたいにのぼるなどの険しい山道がつづき、また山頂付近に立派な山荘もあることから、山としてはやや登山上級者用に位置付けられているようです。しかもコウシンソウが咲いているのは6月中旬から下旬の、まさに梅雨まっただ中の時期であり、さらにコウシンソウをうまくみつけられずに帰ってきてしまったという報告も多々あり、見に行くにはよほどの覚悟が必要とされています。
このページの役割
そんな庚申山なので、「たかだか花を見に行くのにそんな大変ならやめとこうかな」と普通の人は躊躇しがちだと思います。けれど、山登りが得意じゃなくても、ちゃんと準備すればコウシンソウを見に行くことはできます。このページでは、そんな初心者の方でも登れるよう、必要だと思われる情報を集めてみました。
庚申山登山の楽しみ方(東京庚申堂流)
- コウシンソウを見に行く。
- 庚申山猿田彦神社跡にお参りする。
- その他随所にある庚申信仰の名残や、南総里見八犬伝に登場する奇岩・怪石を巡る。
- 下山後、アルカリ温泉「庚申の湯」で疲れをいやす。
3大見といたほうがいい花
6月中~下旬の庚申山ではコウシンソウの他に、クリンソウ、コウシンコザクラという高山植物を見ることができます。ただしこれらはコウシンソウとは段違いにたくさん咲いているので、とくに探さなくても見つけることができるでしょう。
コウシンソウの見つけ方
正直言って、わりと地味です(笑)。しかも全長が5cmぐらいの小さい花。お山巡りコースのごく限られた自生地にしか咲いていないので、ぼーっと歩いているとまず見逃します。乱獲にあったせいで激減したのだとか。
自生地のほぼ垂直な岩壁には、わりとたくさん生えています。が、時期によって開花してる割合が違う。なので花より葉の形(くるりとおわん状になっている)を覚えておくことが見分けるコツだと思います。またコウシンソウは食虫植物なので、茎や葉にねばねばの水滴をつけています。
GPSと写真を連動したマップもご用意しましたので、イメトレの参考にしてください。
庚申山に登ろう-mapページ
おすすめコースの説明
庚申山に登るコースとして、頂上から隣の皇海山に向かう一泊の本格コースがありますが、大変なのでここでは割愛します。コウシンソウが目的の場合、日帰りで登って帰るのが基本となります。朝出発して夕方下山。総行程は9時間ぐらいが一般的なようです。
このページでは、旧猿田彦神社跡から分岐を左に行って庚申山荘を抜けて山頂へ→展望台まで行った後、帰りはお山巡りコースを通って下山という、"左側通行"なコースをおすすめしています。ちなみにコウシンソウ群生地も、このコース上の"左手"岩肌にあります。
コウシンソウはお山巡りコースに咲いているので、行きにそちらに向かう方法もあるのですが、お山巡りコースを下から行くと、やたらなだらかなコースが続き、いい加減疲れてきたところでものすごく険しい登りが続くので、心身ともにダメージが大きいです。ただし、コウシンソウを見れれば山頂にはいかなくてもよい、というのであれば、コウシンソウ群生地に行って引き返すコースが最短となります。
注意事項とその他のメモ
- コウシンソウは天然記念物で、植物レッドデータブックで絶滅危惧II類に指定されています。採取はもちろん、触ったりすることも控えましょう。というか、コウシンソウに限らず動植物全般について言えることですが。
- どうしても遭難しちゃうんじゃないかという不安がある人は、かじか荘の先に入山届を書いて入れる箱があるので、保険のために書いておくのもいいでしょう。
- 長い林道、帰りはかなりの苦行です。気力あるのみ。そのごほうびとして庚申の湯を設定しとくのがオススメ。かじか荘にある庚申の湯は600円で、20時までやってます。